ジュラシックワールドのウー博士って何者?本当に悪役なのか

「ジュラシック・パーク」および「ジュラシック・ワールド」シリーズを楽しむにあたり不可欠なキャラクターがいます。

恐竜たちを現代に甦らせた科学者、ウー博士です。

ジュラシック・パークの創設のための恐竜の復活から始まり、ジュラシック・ワールドでのいわゆる「キメラ恐竜」の創造にまで携わった彼はいったいどんな人物だったのでしょうか。

 

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ウー博士について

氏名:ヘンリー・ウー(演:B・D・ウォン)
職業:遺伝子学博士

ウー博士は、遺伝子学の博士で、ジュラシック・パークの創設者であるジョン・ハモンド氏とともにパーク創設のために恐竜を復元させた人物です。

当時はパークのシステムにも精通していたようですが、基本は遺伝子操作によりクローンを作り出せるほどの知識・技術を持った科学者です。

琥珀の中に閉じ込められた蚊などの体内から採取したDNAを利用し、恐竜を復元するという技術と、そのDNAの欠損した部分を、現存する他の生物(カエルやイカなど)から補うという手法を掛け合わせることで、誰もが不可能であると思っていた恐竜を現代にて復元するという偉業を成し遂げました。

彼の技術はそれにとどまらず、恐竜たちの生死や個体数を人間の手で管理できるように、生存に不可欠なアミノ酸を体内で生成できないようにしたり、すべてメスとして生まれるように操作したりと、精密に遺伝子情報を操作することができました。

 

また、それまでのような「復元のために補う」ためではなく、完全な「キメラ(複合生物)」を作成するようにもなります。

恐ろしい形相の、デカい、あっと驚くような恐竜をというオーダーにも細かに応えられるほどの技術力です。

しかしそれが、結果として惨劇を生む要因のひとつとなってしまいました。

管理しきれると思っていた恐竜たちは、組み込まれた遺伝子を利用し独自の進化を遂げていました。

すべてメスとして生まれてくる恐竜たちですが、カエルなどの遺伝子により、途中からオスに変異することで人の手を離れ繁殖してしまいます。

大きくするために組み込んだ遺伝子の別の作用により、景色に溶け込むことができるステルスの性質を持たせてしまうなど、生物が自ら歩んでゆく進化の力に対しては、少々見識が甘いのかもしれません。

 

本当に悪役なのか?

では、ウー博士は「悪役」なのでしょうか。

シリーズ4作目である「ジュラシック・ワールド」では、シリーズで初めて登場した「ハイブリッド恐竜(キメラ恐竜)」であるインドミナス・レックスの暴走に対し、オーナーであるマスラニ氏から「君の作ったモンスターのせいだ」と叱責を受けます。

それに対するウー博士の

「カナリアから見たら猫はモンスターだ。立場によって変わる言葉だ」

という言葉は、ジュラシックシリーズの象徴ともいえる言葉のひとつと言えるでしょう。

 

インドミナス・レックスを作り出した経緯は、マスラニ氏が、ジュラシック・ワールドの施設の新たな目玉とすべく、大きくて、恐ろしい形相の、歯の多い、あっと驚くような「恐竜」を作れというものが発端でした。この注文に対してウー博士は忠実に再現しました。

 

私は、ウー博士の行ったことで惨劇に繋がった最も大きな点は、遺伝子学研究という視点だけを数式的に見ていた、という点ではないかと考えています。

「ジュラシック・パーク」シリーズの時点で、配合したカエルの遺伝子により予想しなかった進化を遂げた恐竜のことを知りつつも、続く「ジュラシック・ワールド」シリーズの時点でも、注文された生物を「造り上げる」ことに対してただただ科学的に忠実でした。

その先のリスクや、倫理的観点に対する配慮などについては、無かったのか二の次だったのか、ともかくウー博士にとっては、自信の遺伝子研究よりも優先すべきものではなかった、ただそれゆえの結果だったという印象を受けます。

ウー博士は「ジュラシック・ワールド」にて、「ここには自然なものなど何もない。すべて人工のものだ」と言っています。

先の言葉と同様、ウー博士はこの場所の本質のようなものを理解しているのだと感じます。ただし、それと倫理観とは残念ながら結びついていません。

「ジュラシック・ワールド2 炎の王国」では、完全に兵器として利用するためのインドラプトルを創り上げていますが、これもまた、彼の遺伝子学の研究者としての研究の一環だったのではないかと思います。

最初から出演している?

もはや有名なトリビアですが、彼は1作目の「ジュラシック・パーク」から登場しています。

主人公のグラント博士がパーク内の恐竜の復元方法について説明を受け、ラプトルの赤ちゃんがたまごから孵る際に説明をしていた研究者がウー博士です。

その後、インジェン社に雇われチーフとして開発を行っていますが、ジュラシック・ワールドの崩壊の際にいち早く研究中の胚などを持ち出し、今度は完全に軍事利用のためのインドラプトルを創り上げるために暗躍していました。

余談ですが、4作目である「ジュラシック・ワールド」の事件の後は指名手配されており、博士の資格も剥奪されています。

また、1作目である「ジュラシック・パーク」ではパークで恐竜たちが暴れ出す前に船で島を脱出できていますが、原作の小説版では実はそのまま島に残り、エリーを助けようとしてラプトルに襲われて命を落としていたのです。

 

「ジュラシック・ワールド2 炎の王国」では、フランクリンに麻酔を打たれ、インジェン社の者たちに連れられ退場していますが、途中に恐竜に襲われたなどの表現はありません。

彼は準レギュラーともいえる存在なので、もっと明確な描写があるのではないかと思いますが。

なので、続く「ジュラシック・ワールド3(※仮題)」でも、登場を期待してもよいと思います。