マイインターンに出てくるサヨナラの意味は?内容もネタバレ解説

この話は、興のアパレルIT通販会社にインターンで雇われた70歳のベンが、直属の上司であるオーナー社長のジュールズや周囲の人々との交流を通じて、少しずつ彼女にとってのかけがえのない存在、つまりマイ・インターンになっていくまでのストーリーです。

そんなストーリーの中で、日本語の「サヨナラ」が出てくる場面があります。

「外国の映画なのになんで日本語?」

と思いますが、実は深いわけがあるのです。

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①サヨナラの意味について

6週間限定で雇われた高齢インターンのベン(デニーロ )が、アパレルの通販会社のオーナー社長のジュールズ(アン)をはじめとする、社内で携わる人全ての気持ちを少しずつ解きほぐしていく話の中で、彼の言動の根底にある重要なキーワードの一つとして、この”サヨナラ”が機能しています。

 

ナンシー・マイヤーズ監督が自身のインスタグラムで、友人との間で挨拶がわりにも使っていることが知られていて、ある種ジョーク的な流行りのフレーズが最初のキッカケになった可能性は高いですね。

文字通りの意味としては、ジュールズが新たに部下として着任したベンに、最初に依頼した仕事として、”ランチとして食べていた寿司の醤油のシミを落とすように”、とジャケットを渡すところです。

ジュールズが寿司を食べていたことで日本文化に関心があることを考慮したベン流の気遣いでは?と感じます。

ジュールズ自身も創業社長として力不足を感じ始めたことや、こっそり浮気までされているのを容認している夫に本当のことを言い出せないでいて、やりたいように過ごしているはずなのにいまいち煮え切らない自身のこれまでの日常から「サヨナラ」するのか?という意図もありそうですね。

関わった相手の現状を変えてまた新しい場所に進ませたいという、ベンの言動の根底にある意図が話がすすむうちに伝わってきます。

改めて見直してみると、よりベンのセリフや演技に含められた意味がよりクリアに見えてきます。つまりサヨナラというのは、この映画のテーマの影のテーマになるキーワードだと言えます。

 

②ネタバレ解説

ロバート・デ・ニーロ のファンにとってはこの作品は非常に重要です!

何故ならいわゆる「バーン!ガシャーン!」みたいなSFやギャングアクションのような展開ではなく、これまでの演技を日常の中で発揮しながら、他のキャラクターに影響を与えていくストーリーになっているのです。

最初は、彼の言動が自身のプライベートに急激に深く入り込みすぎる”目ざとさ”をよく思わず、気まぐれで部署の異動を命じたジュールスも、ベンが今のオフィスの前にあった会社の頃からの話をし始めた頃から少しずつベンの人生経験の価値に気付き始めます。

実はロバート・デ・ニーロには、役柄に入り込むために「デ・ニーロメソッド」という独自の役作りの手法があります。

それを喜怒哀楽の「怒」「哀」の表現なしに、普通の一市民としての役どころに落とし込んで披露してみせたのがこの作品です。

ジュールズの前では 「瞬きを多目に」を、自室の鏡の前で練習したり、ジュールズが誤送信した母親宛の悪口メールを削除しようと奔走する、オーシャンズ11みたいな場面もセルフパロディをみているようで爆笑ものです。

社長の運転手が待ち時間に飲酒しているのを目撃して、運転を控えるようにと話すところと、浮気したジュールズの夫を一瞬ジッと見つめるところは「怒り」が上手く表現されています。

彼の出演作の「定番」とされるギャングスターものでは、他のキャラクターを差し置いてデニーロが印象に思いっきり残りますよね。

しかし今作はというと、絶妙なバランスでアン・ハサウェイの印象も残ります。

この作品は、デニーロメソッドがいかに周囲の人々に良い影響を与えるか?を作品そのものでドキュメントした格好の一例であると断言したいです。

それを踏まえて、あらためて全編を見直してみると、この作品の凄いところが見えてきますね。

 

③似たような映画はあるか?

会社の上司、あるいは部下が、一緒に過ごすうちにお互いの言動に良い影響を与えていくという点に絞れば数多く出てきそうですね。

同じ監督の”プラダを着た悪魔”は、まさにそれです。

アン・ハサウェイが、本作のデ・ニーロに当たる役回りを演じて自身の魅力も存分に発揮しているという点で、まずはこれがオススメです。

ストーリーとしては、全くかけはなれていますが、この点から見れば、むしろ本作が、「プラダを着た悪魔」のスピンオフといえるかもしれないですね!