ナウシカの蟲や腐海はどうやって生まれた?設定や世界観について

映画「風の谷のナウシカ」では、ナウシカが蟲や腐海の謎を解こうと一生懸命考えています。それは風の谷のみんなを救いたいからです。何度も実験を繰り返して、大地が汚染されていることを、すでに突き止めています。

 

腐海の底では、空気も清浄であることを知って涙を流すナウシカ。森が世界を清浄化していて、その森を蟲達が守っていると呟くシーンは、感動的ですね。

 

そばに住んでいるだけで、毒に侵されていく村々ですが、なぜそんな世界になったのでしょうか。また人々は、なぜそんな場所に住んでいるのでしょう。蟲や腐海はどうやって生まれたのでしょうか。「風の谷のナウシカ」の世界観や設定について見ていきましょう。

 

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蟲や腐海はどうやって生まれたの?

ナウシカが生まれるはるか昔、世界は工業技術が進んだ巨大産業社会でした。しかしその巨大産業社会は、1,000年後に絶頂期に達し、やがて急激な衰退を迎えることになりました。

そして「火の七日間」と呼ばれる戦争によって、都市部は有害物質をまき散らして崩壊し、複雑高度化した技術体系は失われ、地表のほとんどは不毛の地と化しました。

 

その後産業文明は再建されることはなく、人間達はその不毛の地で細々と生きることになりました。

「火の七日間」の後、「大海嘯」と呼ばれる異変がありました。王蟲(オーム)と呼ばれる蟲達が暴走し、すべてを破壊し尽くしたのです。最後の大海嘯は三百年前。オーム達の暴走は、命が尽きるまで止まらず、その死骸から胞子が飛んでやがて黒い森となりました。

 

腐海とは、滅亡した過去の文明に汚染され不毛化した大地に生まれた、新しい生態系の世界なのです。蟲達のみが生きる、有毒な瘴気を発する巨大な菌類の森。

その瘴気をよけながら、人々は生き延びようと必死に暮らしています。

瘴気の森のそばに暮らすのは、命がけだと人々はわかっています。けれど暮らす場所はそこしかなく、命を削りながら生きようとしています。

 

腐海の底は、森の植物達に清浄化された静かな世界です。空気や大地を清浄化する時に出る瘴気が、辺境地帯に住む人々を苦しめています。

蟲達は、その森を守っています。森に、世界を清浄化するヒントが隠されていると気づいているのは、わずかな人ばかりです。

余談ですが、ユパ様も若い頃に、清浄化それた腐海の底を見ているそうです。ユパ様の旅は、そこから始まったのかもしれませんね。

 

設定や世界観について

ナウシカの世界は、現在よりもはるか未来にあると思います。

現在の文明がこのまま進めば、世界はいずれ衰退していくでしょう。人間によって壊れた世界が人間以外の大いなる摂理によって再生していく、それが「風の谷のナウシカ」のテーマであると思います。

 

トルメキアの神官達は、腐海のことを

「火の七日間の戦争で、この世を汚した人間達の罰として、神が与えた業苦」

だと言っています。

でも神が与えた業苦と言いながら、自分たちがまっすぐ受けとめることはしていないように思います。

 

そして映画では、風の谷やペジテ市はそれぞれ独立しているように見えますが、実はトルメキアの属領です。

辺境地帯での自治を認めてもらう代わりに、トルメキアから要請があれば、ガンシップと兵士を出さなければなりません。

わずかに人が住める土地を奪いあい、巨神兵を使って森を焼き払おうとする人々の争いがあり、トルメキアの王は永遠不滅の生命を得ようとします。

森の中には「墓」と呼ばれる場所があって、そこに永遠不滅の生命の秘密があります。一方で、ドルク達は森に住み、トルメキアと対立しています。

 

そんな人々を争いから救おうと、ナウシカは進んでいきます。

そのために、いずれ死に追いやることをわかりながらも、巨神兵を自分の子どもにすると宣言し、オーマ(無垢)と名づけることまでします。ナウシカはオーム達のメッセージを受けて、世界を救おうとしているのです。

 

映画のナウシカは、あくまで風の谷の姫であり、人間の少女なのですが、原作のナウシカは世界の救い主です。もうまったく違う話と言っていいくらいです。

 

ところで映画「風の谷のナウシカ」で、「その者青き衣をまといて金色の地に降り立つ」という名台詞がありますね。

ナウシカの服がいつの間にか青くなっています。奇跡の象徴のようなシーンです。

 

原作では、服の色が変わることについて、ちゃんと説明があります。

あの青い色はオームの血の色なんだそうです。つまりオームに守られた者が世界を救うのですね。原作では、オームの血がついた服を見て「自分も青い衣になりましたぞ」「この服は洗わない」という台詞もあります。

 

青い衣の救世主の言い伝えは、ドルク達の信仰にあります。ナウシカを見たドルク達は、ナウシカこそが救世主と信じて、行動を共にします。ナウシカはその役割を担うべく、風の谷に戻らず、森の人々に混じって暮らします。

 

まとめ

人間が作って壊した巨大産業社会と、そこから生まれた腐海と新しい生態系。その生態系が世界を清浄化しているのに気づかない人間達と、世界を救おうとするナウシカを中心とした人々の物語。

 

「風の谷のナウシカ」を、私はそんな風にとらえています。

もし興味を持っていただけたなら、原作漫画も読んでみてください。

それから映画を観ると、また違う世界に出会えるかもしれません。

 

 

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