2018年3月に上映され、感動する!と話題になったピクサー長編アニメーションの「リメンバー・ミー」。
「観ようと思ってるけれど、リメンバー・ミーってどういう意味なの?」
「日本ではリメンバー・ミーなのに、どうしてアメリカではcocoなの?」
と疑問に思っている方は必見です。
作中に出てくるリメンバー・ミーの意味やアメリカでのタイトルが「coco」の意味をまとめていきます。
リメンバー・ミーの言葉の意味について
映画のタイトルとシシド・カフカさんが担当している主題歌のタイトルにもなっている「リメンバー・ミー」
そのまま訳すると「私を忘れないで」の意味になりますが、これは映画の内容そのものを表しています。
映画リメンバー・ミーは、主人公の少年ミゲルと死者の国で暮らすガイコツのヘクターの2人が生と死の世界をメインに冒険をする内容です。
死者の国では、死者が生者の国の人から忘れ去られてしまうと弱体化していき、二度目の死という名の消滅を迎えると言われています。
弱体化しかけているヘクターの願いは、ミゲルのひいおばあちゃんであり、自分の娘であるココに会うこと。
しかし、ココは認知症が進み、父であるヘクターや母のイメルダを忘れかけているのです。
ココがヘクターを思い出し、ヘクターの二度目の消滅を回避させたのが、ミゲルが生者の国に帰りココへ向けて歌った「リメンバー・ミー」でした。
リメンバー・ミーは、ヘクターがココへ贈った曲です。
リメンバー・ミーの歌詞には「忘れないで」や「忘れはしない」「また会える日がやってくることを」など、ココに会いたい、忘れてほしくないと願っているヘクターの想いがストレートに伝わってきます。
歌を通じて家族の愛を描いているのです。
なぜ海外ではcocoなの?
ディズニー映画やピクサー映画は、邦題と原題だとまったく別のタイトルになります。
例えば人気の「塔の上のラプンツェル」は原題だと「Tangled」、「インサイド・ヘッド」は原題だと「Inside out」です。
「リメンバー・ミー」も原題はまったく別というのは皆さんご存知ですか?
アメリカでのタイトルは「リメンバー・ミー」ではなく「coco」なのです。
ではなぜ、cocoなのか。
原題の「coco」は、ミゲルのひいおばあちゃんであるココに由来しています。
なぜココが由来なのか、それは家族の思い出を継承していくというストーリーに関係があります。
死者の国の人は、生者の国の人から忘れ去られてしまうと消滅してしまいますが、まさにヘクターが忘れ去られてしまいそうで弱体化が進んでいる状態です。
悪者であるデラクルスの騒動後に、死者の国から生者の国へ戻ったミゲルがココに向けて歌った「リメンバー・ミー」を聴いたココは、忘れかけていた自分の両親であるヘクターやイメルダのことを思い出します。
ココがヘクターを思い出すことができたからヘクターは二度目の死を迎えずにすみ、ラストでヘクターは死者の国でココと再会でき、ミゲルは生まれたばかりの妹ソコロにヘクターやココなどご先祖様のことを教えているシーンへと繋がります。
ココからミゲルへ、ミゲルから妹のソコロへ、リヴェラ一族の絆や思い出、伝統、ヘクターがココへ贈った「リメンバー・ミー」を後世へ語り継いでいくのです。
リメンバー・ミーは、ヘクターとミゲルの冒険の物語でありながら、実はヘクターとココの物語でもあります。
エンドロールが感動する!
リメンバー・ミーが感動すると言われるのは、内容だけではありません。
是非エンドロールが流れ切るまで観ていただきたいです。
エンドロールの最後に
「To the people across time who supported and inspired us.」
というメッセージが表示されます。
吹き替え版だと「時を超えて私たちを支え力を与えてくれる人を決して忘れない」というメッセージになっています。
吹き替え版のメッセージは、字幕版のメッセージをそのまま直訳した意味です。
このメッセージを囲むように、今は亡きディズニーの生みの親であるウォルト・ディズニーやスティーブ・ジョブズなど、ディズニー映画やピクサー映画で活躍した俳優さんや声優さんの顔写真が映し出されます。
ヘクターが作中で「忘れ去られたくない」と願っていましたが、リメンバー・ミーの制作陣が今までディズニー映画やピクサー映画に関わった方々を忘れないように、敬意を表した演出となっています。
まとめ
リメンバー・ミーの言葉の意味や原題が「coco」の理由など紹介してきました。
ディズニー映画やピクサー映画はどの作品も毎回メッセージ性の強い内容で感動するのですが、今までの作品の中で一番「家族」と「生と死」について深く踏み込んでいます。
リメンバー・ミーを観終わったあと「終わった後に家族に感謝を言いたくなる」という感想が多く挙がっています。
リメンバー・ミーは大切な人と観てほしい作品でもありますが、是非家族全員で観ていただきたい作品です。